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猟犬の血
朝の散歩で海へ行く途中、道の端でウンチングスタイル(死語?)をとっていたアリシャがいきなり匍匐前進したかと思うと、電光石火の早業で薮へと突進した。瞬間、「キーキーキーキー」というただならぬ鳴き声がして、ウンチ拾いもそこそこに慌ててリードを引いてやめさせると、ジタバタ抵抗しヒンヒンごにょごにょ不平を訴えはしたものの、諦めてお座りした。

枯れ葉の中に薄茶色した小さな頭が見えた。てっきり雀の子かと思ったが、近づいて目を凝らすと小さなネズミであった。二十日鼠であろうか、可愛らしい顔をやや斜め上に向けじっと目をつぶったまま動かない。死んでしまったかな?と足先で周囲の枯れ葉をゴソゴソやると、つぶらな瞳をぱっと開いて身をひるがえし、するすると藪の中に消えていった。体よりも尻尾のほうが長かった。

仮死状態だったのか死んだふりをしていたのかわからないが、殺生せずにすんだのはよかった。しかし、アリシャの中に流れている猟犬の血について、はたと考えてしまう出来事だった。
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このところ近くの川で毎日遭遇するアオサギがいる。通常は単独で行動しているが、時々2羽でいることもある。アリシャはアオサギにも興味津々で、ガードレールの隙間に頭を突っ込んで川を覗き込むため、いつも頭頂部の黒い毛が粉をかぶったように白くなってしまう。最初のうちアオサギは、こちらの気配を感じるやバッサバッサと飛び立っていったものだが、追いかけて来ないと悟ったのかしだいに行動が大胆になってきた。

昨日などは、飛びたったと思ったらすぐ目の前の公園に降りてきて、草地でゆうゆうと虫かなんか食べていた。大きい鳥だから、羽ばたいて飛び立つのも、着地してのっそり歩くのもまるでスローモーションのようで、それを目の前でやられるものだから、アリシャは地団駄踏んでいた。視線を外そうと色々試みても、いったんロックオンされてしまうとその場ではどうにも無理なので、早々に立ち去るよりない。鳥には無関心なスピだって、アオサギにこのように挑発的にふるまわれたらただではいられない。

猟犬(特にイングリッシュセターのようなバリバリの実猟犬)を家庭犬として飼うことに、なんとなく申し訳ないようなもやもやとしたわだかまりを感じてしまう瞬間がある。
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by saltyspeedy | 2012-10-18 11:14 | アリシャ